直販投信の老舗というか元祖というか「さわかみ投信」で起きた、ある事件が報道されてしまいました。最高投資責任者の更迭です。
この更迭に伴って、現在の役員が最終的にどうなったのかを整理しておこうと思います。
この更迭に伴って、現在の役員が最終的にどうなったのかを整理しておこうと思います。
最高投資責任者の更迭の報道
2022年6月30日、さわかみ投信の臨時株主総会で、最高投資責任者(CIO)の草刈貴弘氏が事実上更迭されてしまいました。
さわかみ投信の公式発表は以下でご確認ください。
https://www.sawakami.co.jp/wp/wp-content/uploads/information/news_20220701.pdf
まとめると、取締役最高投資責任者の草刈貴弘氏と水上成憲氏が取締役から外れるということですね。
加えて、黒島光昭氏が取締役最高投資責任者に就任すると発表されています。
この件は、社員の間でも不満が多かったようです。
誰かがリークしたのでしょうか。週刊誌のネタになってしまいました。
ここでは詳しく取り上げませんので、興味のある人は記事をご覧下さい。
分らなくなった経営体制
経営を刷新したとの発表だったのですが、最新の役員体制が発表されていないようです。
そこで、新しい経営メンバーがどうなったのか整理しておきたいと思います。
さわかみ投信の経営体制の推移
まず、2020年10月の経営体制までさかのぼりましょう。
さわかみ投信の旧経営体制(2020年10月時点)
2020年10月号のレポートを見ると、2020年11月から以下の経営体制となると発表されていました。
加えて、2020年6月号のレポートでは、監査役の交替があったことも説明されていました。
そうなると、2020年10月時点の経営体制は以下の通りだと思われます。
代表取締役 | 澤上 龍 |
取締役最高投資責任者 | 草刈 貴弘 |
取締役管理部長 | 水上 成憲 |
取締役 | 熊谷 幹樹 |
取締役会長 | 澤上 篤人 |
監査役 | 高橋 浩之 |
さわかみ投信の旧経営体制(2021年6月時点)
2021年6月15日の株主総会で、澤上篤人氏が取締役会長を引退するとの発表が出ています。
「退任のご挨拶」として、公式発表がありました。
https://www.sawakami.co.jp/wp/wp-content/uploads/information/20210701_news.pdf
この時点では特に新任の取締役が発表されていませんので、以下の通りの体制になると思われます。
代表取締役 | 澤上 龍 |
取締役最高投資責任者 | 草刈 貴弘 |
取締役直販部長 | 水上 成憲 |
取締役管理部長 | 熊谷 幹樹 |
監査役 | 高橋 浩之 |
さわかみ投信の旧経営体制(2024年6月時点)
その後も少しずつ取締役構成の調整されていきます。
まずは、冒頭で紹介した草刈氏と水上氏が更迭される事件が起きました。
2022年6月末に、草刈貴弘氏と水上成憲が取締役を突如解任されました。
同時に、草刈氏に代わって取締役最高投資責任者として黒島光昭氏が加わったことが発表されました。
さらに、2023年6月株主総会で山下大作氏が追加されたことが発表されています。
https://www.sawakami.co.jp/wp/wp-content/uploads/fund_report/fund20230731.pdf
これまでの情報を総合すると、さわかみ投信の経営体制は以下のようになっていると思われます。
代表取締役 | 澤上 龍 |
取締役最高投資責任者 兼 運用調査部長 | 黒島光昭 |
取締役戦略室長 | 熊谷 幹樹 |
取締役直販部長 | 山下 大作 |
監査役 | 高橋 浩之 |
その後の役員の異動等
2024年7月1日付で、「取締役人事に関するお知らせ」が発表されています。
2024年6月17日の株主総会と取締役会を経て決定した人事です。
具体的には、熊谷幹樹氏と山下大作氏がいわゆるひら取締役からそれぞれ昇格したという人事の発表です。
熊谷幹樹氏は取締役副社長へ、山下大作氏は取締役上級執行役員にそれぞれ任命されています。
熊谷幹樹氏が副社長となり、さわかみ投信のナンバー2のポストにあることが明確にされたものと思われます。
取締役の紹介はこれまで黒島氏が2番目に紹介されていたので、序列が変ったということなのかもしれません。
現在のさわかみ投信の経営体制
これまでの発表を踏まえて、2024年7月1日時点のさわかみ投信の役員体制は以下のようになっているはずです。
代表取締役社長 | 澤上 龍 |
取締役副社長 | 熊谷 幹樹 |
取締役最高投資責任者 兼 運用調査部長 | 黒島 光昭 |
取締役上級執行役員 | 山下 大作 |
監査役 | 高橋 浩之 |
100%ではありませんが、これまで公表された情報を総合的に考えると、これが現時点でのさわかみ投信の経営体制だと思われます。
監査役についてはこれまでお知らせが出ていませんので、継続して高橋浩之氏であると思われます。