投資信託の株主優待はどうなる?運用会社で山分け?

投資信託の基礎

株式投資信託を運用している運用会社は多くの企業に投資しています。

つまり、運用会社は多くの会社の株式を持っているのです。

となると、運用会社の社員たちは、投資先の企業から様々な株主優待を受け取れると思っていませんか?

もうしそうであれば、運用会社のファンドマネージャーやアナリストは、楽しい株主優待ライフをおくれます。その他の社員もその恩恵にあずかっているに違いありません。

でも、実際はそうではありません。

投資信託の投資先企業から受取る株主優待は誰の手に渡るのかを説明します。

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株主優待制度とは

株主優待とは、株主に対して、企業が粗品などをプレゼントしてくれる制度のことです。

例えば、自社のオリジナル製品を株主に送ってくれるという株主優待があります。

自社の商品・サービスの割引券をプレゼントしてくれる企業もあります。

また、自社の製品・サービスとはあまり関係がない「商品券」や「ギフトカード」といった金券を株主優待として投資家に送る場合もあります。

投信おじさんも企業とはまったくの関係ないタオルを株主優待でもらったことがあります。銀行だったかな・・・。

こうした企業は、自社の製品・サービスの理解や親しみを深めてもらうように努力しています。

上場企業の4割ほどが株主優待制度を設けているといわれています。

そして、個人投資家にとっては、株式投資の楽しみのひとつともなっています。

投資信託の投資先の企業株式は誰の名義?

いうまでもなく、株主優待は株主が受取るものです。

ですから、まず株式投資の投資先企業の株式は誰の名義になっているかが大切となります。誰が本当の株主なのかということです。

運用会社は運用するだけで株主ではない

運用会社に運用を任せて運用してもらっているので、運用会社の名義(株主)であると思われがちです。

でも、運用会社は株主ではありません

一般に公募されている株式投資信託では、「運用」と「資産の管理・保管」は、別々の会社が行います。

投資家の資産を保護するためにこのような仕組みとなっています。

つまり、「○○アセットマネジメント」や「○○投信」といった運用会社は、投資信託の中で運用されているお金や株式を保有していません

運用会社が行っているのは、「運用」のみであり、株式を売買するための指図をするだけです。

信託銀行が投資先企業の株主

では、だれが株式を持っているのかというと、資産の管理と保管の業務は、信託銀行(法律上は「受託者」と呼ばれる)が担っています。

投資信託の資金や資産(信託財産)はすべて信託銀行が管理します。

そして、運用会社からの指図に従って、株式を売買して保管・管理しています。

個人投資家が購入した株式投資信託の投資先企業の株主は信託銀行となるわけです。

株主である受託銀行が株主優待を受取るけど

投資信託の仕組み上、投資先企業の株主名義は、すべて信託銀行です。

ですから、株主優待を実際に受取っているのは受託銀行ということになります。

信託銀行の担当者はうらやましいと思うかもしれません。株主優待をみんなで山分けとなればいいのですが・・・・

そうはなりません。信託銀行の社員も株主優待を受取ることはないのです。

投資信託の信託財産は誰のものか?

ここで投資信託は誰のものかをもう一度考えてみましょう。

投資信託は投資家の小口の資金をまとめて、大きな資金として運用会社が運用してくれる金融商品です。

資金を出した投資家は、運用の成果をそれぞれの投資額に応じて受取ります。

もちろんリスクがある金融商品なので、利益が出ることもあれば損失が出ることもあります。

でも、すべての運用の結果は投資家に帰属します。

ですから、受取るのは受託銀行ですが、株主優待は投資家のものなのです。

株主優待は受託銀行が受取るが換金して信託財産へ

信託財産の運用から得られる利益はすべて資金を出した投資家のものです。

でも、株主優待も投資信託を持つ投資家のものですが、様々な株主優待でもらったものなどを現物で分配するのは困難です。

投資信託を保有する投資家はたくさんいますし投資金額も異なります。

これでは、金券や商品を公平に分けられません。

ですから、現金化されて、信託財産に組み入れられ基準価額に反映されます。

投資信託協会の規則にも以下のように定められています。

個別に換金する市場が存在するなど容易に換金できるもの基準価額に影響するなど受益者の利益のため必要と判断されるもの、については、受託銀行と協議の上、換金して投資信託財産に繰り入れることができる。これ以外のもので、株主優待物等を一括して換金できる場合は、受託銀行と協議の上、恣意性を排除した一定の配分方法により信託財産に繰り入れることができる。」

つまり、換金できる株主優待はできるだけ換金をして、基準価額に反映することになっています。

金券ショップで売買できるような、簡単に換金できるものは現金化されます。

そして、換金が容易でないものは、少しでも価値があれば信託銀行と運用会社で協議し、恣意性を排除して現金化されます。

ちなみに、どうしても換金できないようなもの(野菜とか?すぐに腐りますしね。)は、仕方がないので、慈善団体に寄付されたりします。

すべての収益は投資家のもの

投資信託の仕組み上、信託財産から得られた収益はすべて公平に投資家に配分されるべきです。

ですから、株主優待も配当金の処理と同様に、最終的には投資信託を持っている投資家のものになります。

最終的には投資信託を保有する投資家が基準価額という形で受取っています。

運用会社や受託銀行の社員が山分けすることはありません

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