「さわかみファンド」2019年11月版の目論見書
2019年11月22日、「さわかみファンド」の目論見書が更新されたことがさわかみ投信から案内されました。
目論見書には2種類あり、「交付目論見書」と「請求目論見書」があります。
基本的に、投資家が見るべきなのは「交付目論見書」のほうです。
目論見書は定期的に更新されるものなので、更新されたとしても正直あまり真剣に見ていませんでした。
今回、投信おじさんは真面目に「さわかみファンド」の交付目論見書を新旧で見比べてみることにしました。
2019年5月版「交付目論見書」と2019年11月版「交付目論見書」の違い
前回の2019年5月分の「交付目論見書」と今回更新された「交付目論見書」を徹底的に比較してみました。
小さな点ですが、発見がありましたので、ご報告します。
数値が最新になっている
当たり前ですが、各種の数値が最新のものになっています。
2019年5月版は、 使用開始日が2019年5月23日となっていましたが、2019年11月版では当然ですが、使用開始日が変わり2019年11月23日となっています。
また、運用実績などの数値も、2019年9月末の数値に書き換えられており、グラフ等も更新されています。
「皆様」から「皆さま」へ
”「皆様」から「皆さま」へ”とはどういう意味かというと、”みなさま”の表記が今回の目論見書で微妙に変わっていたと言うことです。
2019年5月版の交付目論見書では、顧客全体を表す単語として「皆様」が利用されていましたが、2019年11月版の交付目論見書では「皆さま」と表記されるように変更されています。
例えば、2019年5月版の交付目論見書は以下のようになっています。
ファンドの目的
引用:さわかみファンド交付目論見書(2019年5月)
このファンドは、投資者(受益者)の皆様の資産形成をお手伝いするために、円ベースでの信託財産の長期的な成長を図ることを目的として、積極的な運用を行うものです。
しかし、2019年11月の交付目論見書では、「皆様」が「皆さま」へと変わっています。
ファンドの目的
引用:さわかみファンド交付目論見書(2019年11月)
当ファンドは、投資者(受益者)の皆さまの資産形成をお手伝いするために、円ベースでの信託財産の長期的な成長を図ることを目的として、積極的な運用を行うものです。
あと、「このファンド」が「当ファンド」というところも変わっています。
さわかみ投信の発行する月中月次レポートでは、顧客全体に呼びかけるようなときは「皆様」と書かれることが多かったのです。
ですが、最近は「皆さま」という表記が増えているという印象をおじさんは受けていました。
公式書面は「皆さま」を使うことに社内で決まったので、 目論見書が変えられたのかもしれませんね。
「及び」から「および」へ
「○○及び○○」という言い回しを書面ではよくしますが、2019年11月版の目論見書からは「○○および○○」に置き換わっていました。
なぜこれらの細かい点が変わってしまったのでしょうか。
ここからは予想ですが、平仮名が多いほうが柔らかい印象を受けます。
逆に漢字が多いと難しい印象を受けます。
このような印象を考慮して軟らかい表現に切り替えていったのかもしれません。
また、一般の出版物の表現に合わせた可能性もあると思っています。
多くの新聞記者やライターが参考にするという用語集『記者ハンドブック 第13版(共同通信社)』によれば、「皆さま」や「および」を使うことが定められています。
「外国税額控除」の記載が追加
大きく変わった点として「外国税額控除」の記載が2019年11月版より追加されたことです。
以下の文言が追加されています。
※2020年1月1日以降の分配時において、外貨建資産への投資により外国税額控除の適用となった場合には、分配時の税金が上記と異なる場合があります。
引用:さわかみファンド交付目論見書(2019年11月)
実は、おじさんも「外国税額控除」についてよくキャッチアップできていませんでした。
大和総研に詳しく説明されていましたので参考になります。
ただし、結構(かなり?)難しい内容となっております。
これから、研究していこうとおもっています。
新旧の目論見書を詳しく比べてみて
目論見書の更新は定期的にあるため、それほど真面目に読んでいなかったのが正直なところです。
多くの個人投資家も同じではないでしょうか。
今回、おじさんは自分でもびっくりするほど、真面目に変更点を探しました。
細かすぎる発見もありましたが、「外国税額控除」という発見もありました。
真剣に書類を読むことも大切さを感じました。
今回は、交付目論見書でしたが、機会をとらえて請求目論見書の比較も挑戦してみたいです。