さわかみ投信、残高なしの口座が4万以上か?

さわかみ投信

さわかみ投信の顧客口座数は約12万人と言われています。

しかし、公開されている情報を精査すると残高がない口座がかなりあるようです。

これまで公表された数値を整理して計算してみたいと思います。

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月次レポートから分かるさわかみ投信の口座情報

いままで分かっていた顧客情報は以下の通りです。

口座数116,655人
定期定額購入サービス契約数36,274人
定期定額購入サービス契約率31.1%
2020年3月末の月次レポートより

総口座数は、116,655人なので通常、さわかみ投信の顧客は約12万人といわれるわけですね。

しかし、この資料からはどれだけの口座に残高があるのかないのかは知ることができません。

共通KPIの説明資料から分かること

2020年4月24日、以下の資料がさわかみ投信から発表されました。

さわかみ投信|比較可能な共通KPIについて(PDF)

これまで、さわかみ投信は共通KPIの開示に積極的ではありませんでしたが、今後は説明とともに発表することにしたという内容です。

ここで注目したいのは直販部長からのメッセージのこの文です。

グラフのファンド仲間の約半数がつみたて投資を継続されている方です。

共通KPIの損益のプラスマイナスを顧客の口座開設日ごとに表現したグラフです。

このグラフの対象は作成日時点で残高がある顧客であることが過去の資料からも分かります。

比較可能な共通KPI|長期投資だより-さわかみ投信のWEBマガジン-
金融庁が推す指標、比較可能なKPI…その反対理由と実際の数値について言及します。かなり危険な状況では?「長期投資で世の中をおもしろくする」さわかみ投信のWEBマガジン。

つまり「残高がある顧客数のうち約半分は積立投資をやっている」ことが分かります。

残高がある顧客はいくつか?

約半分が積立投資をやっていると説明していますから、仮にちょうど半分の50%であったとしましょう。

そうすると、積立投資契約者数は毎月発表されているため、以下の式が成り立ちます。

残高ありの口座数 × 50%(約半分のため)= 積立投資契約数(36,274人)
※2020年3月末の数値で計算

つまり、2020年3月末の残高がある口座数の推定は、約72,548人となります。

残高無しの推定口座数は?

ここまで来れば、もう難しくないと思います。

総口座数から残高がある口座数を差し引くことで、残高がない口座数を求めることができます。

総口座数(116,655人) - 残高がある口座(72,548人) = 残高無し口座数
※2020年3月末の数値で計算

計算すれば、約44,107もの口座の残高が残高無しと推定されます。

多少の誤差は全然あると思いますが、概ね4万以上の口座は残高がないわけです。

どうしてそんなに残高無し口座が多いのか?

このように、発表された数値から逆算するとの残高無し口座が4万以上もあると推測できます。

もちろん、これらの数値はどの金融機関も積極的には開示したがりません。

でも、さわかみ投信だけが特別多いわけではないと思います。

わたしたちも、銀行や証券会社で開設したけど使っていない口座はいくつもあるのではないでしょうか?

いわゆる「休眠口座」です。

頑張って口座開設の手続きはしたけど、口座閉鎖の手続きはしなくて放置しても意外とデメリットがないのでそのままになってしまうのです。

大手の銀行などでもこの休眠口座は問題になりつつあります。

とくに、何十年も営業してきた大手銀行などでは数え切れないほどの休眠口座があると言われています。

さわかみ投信の歴史は20年と歴史はそこまで長くないですが、他の直販投信に比べるととても長いです。

他の直販投信に残高がない口座がどれほどあるのかは分かりませんが、遅かれ早かれ、さわかみ投資と同じような「空の口座」は累積していってしまうものです。

注意深く分析しするといろいろ分かる

今回の計算は毎月発表されるレポートと臨時で発表されたメッセージの両方を活用することで導き出すことができました。

やはり、毎月のレポート等をしっかり読むことが大切ですね。

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