直販投信の販売手数料は無料!でも例外があります・・・

電卓 直販投信の比較

ネット証券を中心に投資信託の販売手数料(購入時手数料)を無料化する動きが活発です。

そんななか、直販投信の販売手数料はどうでしょうか?

基本的には直販投信の販売手数料はゼロなんです。

そして、それが直販投信のメリットとして知られています。

しかし、ちょっとだけそうとも言えない点があるので紹介します。

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投資信託の販売手数料が無料化される動き!急加速

大手ネット証券を中心に投資信託の売買にかかるを無料化する動きが加速しています。

投信手数料、SBIや楽天も無料化 ネット5社出そろう 信用取引で撤廃も - 日本経済新聞
証券取引の手数料ゼロ時代が本格的に到来する。SBI証券は投資信託や信用取引の一部手数料を、楽天証券は投信販売手数料をそれぞれ無料にする。auカブコム証券などに続く動きで、大手インターネット証券5社がそろって無料化に動く。顧客に高頻度の売買を...

これを機会に、直販投信の購入時にかかる手数料について考えてみたいと思います。

投資信託の販売手数料とは

まずは、簡単に投資信託の販売手数料について確認です。

投資信託を購入する場合、投資家は販売手数料購入時手数料申込手数料ともいう)を販売会社に支払います。

だいたい、購入金額の1~3%ぐらいかかります

手数料率は3%だとすると、100万円分の投資信託を購入すると3万円もかかるわけで、投資家にとっては大きな負担です。

でも、これが販売会社(銀行や証券会社など)の主な収入源となっていたわけです。

しかし、昨今の傾向としてはインターネット証券を中心に販売手数料ゼロ(ノーロード)で販売される投資信託も増えてきています。

最近はインターネット証券が扱うすべての投資信託の販売手数料はゼロというのが当たり前になってきました

電卓

直販投信は「そもそも販売手数料が無料」だから関係ない?

こんなニュースが出ても直販投信はそもそも販売手数料が無料だから関係ないと思うでしょう。

ただ、「直販投信はそもそも販売手数料が無料」というのは、半分正しくて半分間違っています。

基本的に直販投信の投資信託は販売手数料が無料なのですが、一部例外があります。

コモンズ投信はコモンズ投信以外で購入したら販売手数料が最大3.3%

コモンズ投信は以下の二つの投資信託を運用し販売している直販投信の一社です。

  • コモンズ30ファンド
  • ザ・2020ビジョン
ファンドの紹介 - コモンズ投信
ファンドの紹介 コモンズ投信は、 コモンズ30ファンド / ザ・2020ビジョン、好みに合わせて選べる2つのファンドを運用しています。 コモンズ…

どちらの投資信託も、コモンズ投信が直販する以外に販売会社を経由して購入することができます。

ただし、コモンズ投信から購入するのと販売会社を通して購入数のでは販売手数料が違うことがあるのです。

コモンズ30ファンドの交付目論見書には「購入時手数料」について次のように記載されています。

コモンズ投信の場合
購入申込手数料は、ありません。
コモンズ投信が指定した販売会社の場合
販売会社が、別途定める購入申込手数料を申し受ける場合があります。
なお、販売会社における購入申込手数料率は3.3%(消費税込)が上限となっております。
購入申込手数料は、商品の説明、販売の事務等の対価として販売会社が受け取るものです。

引用:「コモンズ30ファンド 」交付目論見書

つまり、コモンズ投信以外の金融機関で購入した場合は最大で3.3%の販売手数料が掛かってくるのです。

ですから、コモンズ投信の場合、直販投信のファンドをコモンズ投信から直販で購入した場合は販売手数料が無料であるといえます。

しかし、直販投信であるコモンズ投信が運用するファンドを販売会社経由で購入する場合は無料とは限らないのです。

「ひふみ投信」の姉妹ファンドは販売手数料が無料でないこともある

レオス・キャピタルワークスは「ひふみ投信」と「ひふみワールド」という2本の投資信託を顧客に直接販売しています。

この2本の投資信託はレオス・キャピタルワークスでしか購入することができません。

また、販売手数料もゼロで販売されています。

ただし、レオス・キャピタルワークスは、直販している投資信託と同様の投資信託を準備して販売会社経由で販売しています

ひふみプラス」と「ひふみワールド+」です。

ひふみプラス | ひふみ
日本を根っこから元気にする投資信託 ひふみプラスのご案内です。ひふみプラスは、銀行や証券会社などの金融機関で購入することができるひふみ投信シリーズの商品です。
ひふみワールド+ | ひふみ
世界にあふれるビックリ!をみつける投資信託 ひふみワールド+のご案内です。ひふみワールド+は、銀行や証券会社などの金融機関で購入することができるひふみワールドシリーズの商品です。

これらが販売会社を経由して投資家に販売される場合、販売手数料がかかってくることがあります。

「ひふみワールド+」の交付目論見書には購入時手数料について次のように記載されています。

申込金額に対する手数料率は3.30%(税抜き3.00%)を上限として、販売会社が定める料率とします。

引用:「ひふみワールド+」交付目論見書

一応、「ひふみプラス」や「ひふみワールド+」は別の投資信託として販売しているので、コモンズ投信とは少し事情が異なります。

しかしながら、マザーファンドは同じなので事実上同一ファンドを販売手数料を取って販売していることになります

ですから、レオス・キャピタルワークスの場合は、直販しているファンドは販売手数料は無料だが、中身はほぼ同じ別のファンドが販売手数料ありで販売されています。

ありがとうファンドは直販でも販売手数料が無料ではなかった

コモンズ投信とレオス・キャピタルワークスの例を考えましたが、どちらも投資家に直接販売されるものについては販売手数料が掛かりません。

しかし、ありがとう投信は運用する「ありがとうファンド」を販売手数料を取って投資家に直接販売していたことがあります。

かつては、 販売手数料が「購入時に購入金額の0.525%(税込)の販売手数料を乗じた額。」となっていました。

その後、2006年4月から販売手数料を無料とした経緯があります

ですから、ありがとう投信について言えば、直販投信の販売手数料をファンド設定当初は徴収していたが、後に無料化されたというのが正しいことになります。

直販投信もいろいろ

投資信託の販売手数料無料化が大きく取り上げられるなか、直販投信の販売手数料について考えてみました。

直販投信のメリットとして「販売会社を通さずコスト削減」だから「販売手数料が無料」といったイメージが強いかもしれませんが、直販投信もいろいろあります。

それぞれの経営事情もあるでしょうし、販売戦略も様々です。

直販投信の販売手数料にも各社ごとに様々な考えがあってしかるべきでしょう

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