「直販投信」にはどんなメリットがあるのかを整理してみました。
近年、インデックスファンドばかりに注目が集まっていますが、しっかり直販投信のメリットを知って、直販投信も購入してみてください。
直販投信のメリットを考えよう
「直販投信」とは運用会社が投資家に直販している投資信託のことです。
投資家は証券会社や銀行などの販売会社ではなく、運用会社から投資信託を直接購入します。
わたしたち投資家がこの直販投信を購入することはどのようなメリットがあるのでしょうか?
直販投信には4つのメリットがあります。
- コストが安い
- 積極的な営業が少ない
- 運用会社の顔が見える
- 運用方針の共有
直販投信のメリット1「コストが安い」
直販投信のメリットの1つは「低コスト」であることです。
直販投信は、販売会社(証券会社や銀行)を通さないため販売のための仲介コストを削減することができます。
一般に直販投信は、販売手数料(購入時手数料)ゼロで購入することができます。
直販投信のメリット2「積極的な営業が少ない」
直販投信は積極的な営業が少なくなる傾向にあります。
仕組み上、そういう傾向になります。
販売手数料がゼロであるため、過度な販売営業をする必要がありません。
販売会社が積極的に投資信託を販売するのは、販売手数料を主な収益源としているためです。
ですから、販売会社では投資信託を多く販売することに重きが置かれます。
販売重視されるあまり、手数料を稼ぐために顧客が保有している投資信託を売却させて新たな投資信託を購入させるいわゆる「回転売買」が問題になったこともあります。
一方、直販投信の場合、主な収入源は販売手数料ではなく信託報酬です。
積極的な販売攻勢をかけるよりも、預かった資産をしっかり運用して着実に資産残高を増やすことが直販投信会社の収入を増やすことになります。
直販投信会社が運用に注力し顧客の資産が増えれば、運用会社の収益も増えます。
このように、投資家と運用会社の利害が一致しているのです。
直販投信のメリット3「運用会社の顔が見える」
運用会社の顔が見えやすいのも、直販投信のメリットです。
銀行や証券会社に行けば、たくさんの投資信託がラインナップされています。
でも、実際にだれが運用しているのかは分かりませんし、実際の運用担当者と話す機会もありません。
直販投信は違います。
直販投信会社が開催するセミナー等に参加すれば、運用会社の社員と直接会う機会もあります。
ファンドマネージャーやアナリストなどと会える機会もあるでしょう。
このように、直販投信は顧客である投資家個人に積極的に情報を開示して、顧客と接点を持とうと努めています。
また、直販投信では運用と販売が同じ会社です。
ですから、電話や窓口で残高確認や取引などをしたついでに、運用方針なども聞くことが可能でしょう。
直販投信は投資家と運用の距離が近いのです。
直販投信のメリット4「運用方針の共有」
投資家と運用会社の間で、「運用方針の共有」がされることも大きな点です。
運用会社ごと、あるは投資信託ごとに「運用方針」は異なってきます。
直販投信では、どのような目的でどのような運用をするかという方針を積極的に投資家に伝えようとします。
直販投信の各社は、セミナーやレポートを定期的に行うことにより、投資家とコミュニケーションをとり、共有するための努力をしています。
この結果、投資家は運用会社を信頼でき、安心して資金を託すことができるようになります。
また、投資家との「運用方針の共有」は運用上のメリットもあるのです。
例えば、入ってくる資金の性質が異なってきます。
長期投資を行う投資信託に、短期間思考の投資家の資金がたくさん入っていたらどうでしょうか。
急に資金が大量流出してしまっては、思うような運用ができません。
そうなれば、運用成果にも影響が出てきて投資家の資産にも影響します。
運用と投資家が近い直販投信でしっかり「運用方針が共有」されていれば、運用担当者は安心して方針通りの運用を続けられます。
このように、直販投信では運用会社と投資家が理解し合い、二人三脚で運用成果を作っていけるのです。
直販投信を探してみよう
直販投信のメリットを4つ考えました。
- コストが安い
- 積極的な営業が少ない
- 運用会社の顔が見える
- 運用方針の共有
これらのメリットは、運用会社によっては少し違うこともあるでしょうし、もっと個性的なメリットを強調している会社もあります。
直販投信の会社によって様々です。
どのような直販投信があるのか一度調べて見てはどうでしょうか。
以下の10社は投資信託を直販しています。
- さわかみ投信株式会社
- ありがとう投信株式会社
- セゾン投信株式会社
- クローバー・アセットマネジメント株式会社
- レオス・キャピタルワークス株式会社
- ユニオン投信株式会社
- コモンズ投信株式会社
- 鎌倉投信株式会社
- 三井住友DSアセットマネジメント株式会社
- 三菱UFJ国際投信株式会社
あなたに合った直販投信が見つかりますように。