2020年4月の直販投信ファンドの資金流出入をまとめました。
当サイト独自の推計で毎月お知らせしています。
8社14本の直販投信の2020年4月の資金流出入をみていきましょう。
集計対象の直販投信ファンド
独立系運用会社が運用するファンドのうち直接販売を主たる販売経路としている以下の14ファンドについて集計しています。
- さわかみファンド(さわかみ投信)
- セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)
- セゾン資産形成の達人ファンド(セゾン投信)
- ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)
- ひふみワールド(レオス・キャピタルワークス)
- ありがとうファンド(ありがとう投信)
- 結い2101(鎌倉投信)
- ユニオンファンド(ユニオン投信)
- ザ・2020ビジョン(コモンズ投信)
- コモンズ30(コモンズ投信)
- 浪花おふくろファンド (クローバー・アセットマネジメント)
- かいたくファンド(クローバー・アセットマネジメント)
- らくちんファンド(クローバー・アセットマネジメント)
- コドモファンド(クローバー・アセットマネジメント)
直販投信の歴史について興味のある人は以下の記事も読んでください。
2020年4月の直販投信の資金流入約42億円
2020年4月の1カ月間の直販投信への資金流入は約42億円の流入超過という結果になりました。
先月は約32億円の流入超過でしたので、10億円アップということになります。
数十億という運用業界では小さいのですが、毎月確実に直販投信業界に資金が流れてきているのはうれしいことです。
コロナショックの大幅下落で割安感から株式ファンドが多い直販投資に資金が入ってきたということでしょう。
直販投信のファンドごとの資金流出入
直販投信の各ファンドごとの資金流出入も見ていきましょう。
毎月同じですが、以下のグラフを見てください。
セゾン資産形成の達人は絶好調!25億円で過去最高
セゾン投信が運用する「セゾン資産形成の達人ファンド」が先月に引き続き好調です。
約25億円の純資金流入となった見込みで、1カ月間の資金流入額としては過去最高です。
株式を中心に資金が集まりやすい傾向があったので、そういった資金が確実に入ってきていると思われます。
また、2020年4月は営業日別に見ても大口の解約がなかったことも影響しているようです。
大口解約が少なく、毎日少しずつスポット購入の資金が入ってきて、積立投資のお金が特定の日に10億円ほど入ってくるわけでして、その結果が25億円の資金流入超過となりました。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは15億円の純資金流入
「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は約15億円の資金流出入超過という結果です。
先月は純流入1.5億円と大きく落ち込んで、以下の記事をかいてしまったぐらいなのですが、心配いらなかったみたいです。
4月は億単位で資金流出超過となる日がほとんどなかった模様です。
いつもの資金流出入ペースに戻ってきて安心しました。
セゾン投信の2ファンドは資金の安定感と勢いはまだまだ続いて欲しいです。
さわかみファンドなかなか流入に反転できず
老舗のさわかみファンドは資金流出が続いています。
先月よりは若干流出は抑えられたようですが、4月は4億円弱の資金流出超過となったようです。
昨年9月以降、月ベースの資金純流出が続いており、これで8カ月連続です。
とくに大きな資金の流出があるわけではないようですが、日々数千万円の資金流出超過が積み重なりが原因とみられます。
日々数千万円が毎日積み重なって、積立投資で入ってくる約8億円(推定)を上回る資金流出となってしまうようです。
年初から資金流出入の額は減少傾向なので、来月こそは資金流入超過に転換して欲しいですね。
ひふみ投信は資金流出が続く
「ひふみ投信」は資金流通額が先月より拡大して、9億円弱の資金流出超過となりました。
販売会社経由で販売される姉妹ファンドの「ひふみプラス」は先月から資金流入超過に転換していますが、「ひふみ投信」は資金流出が続いています。
昨年9月から資金流出超過傾向が続いており、これで8カ月連続となっています。
基準価額が上昇すると売りが多く出る傾向があるようで、比較的長期間保有して十分に利益が出ている投資家が売却しているのでないかと思われます。
ありがとうファンドは資金流入超過に転換
ありがとう投信が運用する直販投信ファンド「ありがとうファンド」は4月は資金流入超過となったようです。
流入超過金額は2,000万円未満とみられますが、資金流入超過となったのはいいことです。
ありがとうファンドでは毎月4,000万円ほどが積立投資で入ってきています。
4月も流出超過となる日は少なくなかったのですが、多くても数約万円程度の流出にとどまったためこのような結果になったようです。
運用期間が長いファンドは差が出やすい
運用期間が長いファンドは資金流入の変動に差も出やすいです。
運用期間が比較的長いものは「ひふみ投信」「さわかみファンド」「セゾン資産形成の達人ファンド」「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」です。
現在のことろ、セゾン投信の2ファンドは資金を集め続けていますが、「ひふみ投信」「さわかみファンド」は資金流出超過となる傾向が続いています。
資金流出が続くかどうかは、投資家から支持を集めているかどうかを反映しているともいえるでしょう。
一時的な資金流出はあるでしょうが、投資家の支持が安定的にあるファンドは投資家としても安心できますね。
来月の結果に期待しましょう。